社会福祉の現場で25年間、多くの方の「リアルな暮らしと人生の節目」に寄り添ってきた清水智子行政書士事務所が、近年増えている「おひとり様(独身・身寄りのない方)」の終活において、とても大切な選択肢となる「遺贈(いぞう)」という仕組みについてわかりやすく解説します。
「自分には身寄りがないけれど、亡くなった後の財産はどうなるのだろう?」
「お世話になった友人や、応援したい福祉団体に財産を譲ることはできる?」
おひとり様の終活では、ご家族がいる方以上に「自分の意思をあらかじめ形にしておくこと」が重要になります。福祉の現場で約50件の成年後見人を務め、おひとり様の生活の安心から旅立ちの準備までトコトン伴走してきたからこそ言える、「自分の想いを確実に未来へ繋ぐための遺贈のコツ」をお伝えします。
対策なしだとどうなる?おひとり様の財産のゆくえ
「遺言書」を用意しないままおひとり様が亡くなった場合、その財産は法律で定められた親族(法定相続人)が引き継ぐことになります。
兄弟姉妹が相続人になるケースが多いですが、もし兄弟姉妹もすでに亡くなっている場合は、「甥・ nieces(おい・めい)」が引き継ぎます。
さらに、「法定相続人が一人もいない」という状態になると、あなたが大切に築いてきた財産は、最終的にすべて国庫(国のもの)に入ってしまいます。
「疎遠な親戚に渡るくらいなら、お世話になったあの人に遺したい」
「国に入るのなら、自分が関わってきた福祉や地域の団体に寄付したい」
そう願うのであれば、生前に「遺言書」を書き、「遺贈」の意思を示しておくことが絶対に必要です。
大切な人や団体に財産を譲る「遺贈(いぞう)」とは?
遺贈とは、「遺言書によって、自分の財産の全部または一部を、法定相続人以外の人(友人や内縁のパートナーなど)や、法人・団体(自治体、NPO法人、母校など)に無償で譲ること」を言います。
遺贈の2つの種類と注意点
遺贈には大きく分けて2つの形があり、おひとり様の終活においてはどちらを選ぶかが非常に重要になります。
- 特定遺贈(とくていいぞう)「徳島市大滝山の土地を〇〇さんに遺す」「〇〇銀行の預金のうち100万円を〇〇団体に寄付する」というように、具体的な財産を指定して譲る方法です。もらう側(受遺者)は指定されたプラスの財産だけを受け取るため、負担が少なく、おひとり様の寄付として最もよく使われます。
- 包括遺贈(ほうかついぞう)「自分の財産のすべてを〇〇団体に与える」「財産の半分を〇〇さんに譲る」というように、割合だけを指定して丸ごと譲る方法です。注意が必要なのは、包括遺贈を受けた人は「相続人と同じ権利と義務」を持つことになる点です。つまり、万が一あなたに借金などの「マイナスの財産」があった場合、それも指定された割合だけ引き継がせてしまうことになります。そのため、おひとり様の終活で包括遺贈を使う場合は、慎重な財産調査が欠かせません。
おひとり様の遺贈を確実に成功させる「3つのステップ」
せっかくの温かい想いも、手続きの手順を間違えるとお金が届かない原因になります。円満に進めるためのロードマップは以下の通りです。
1.寄付したい団体が「遺贈」を受け付けているか確認する:ステップ1。
特に不動産(実家や土地)を遺贈したい場合、多くのNPO法人や自治体では「管理や売却が難しい」という理由で拒否されてしまうケースが多々あります。「現金なら受け付けるが、不動産は不可」という団体が多いため、必ず生前にその団体へ「遺贈の相談」を行い、受け入れの条件を確認しておくことが最初のステップです。
2.必ず「公正証書遺言」を作成する:ステップ2。
手書きの遺言書(自筆証書遺言)だと、亡くなった後に発見されなかったり、書き方の不備で無効になってしまい、結局国庫に入ってしまうリスクがあります。法律のプロである公証人が作成し、公証役場に原本が安全に保管される「公正証書遺言」を選ぶのがおひとり様にとっては絶対の安心ルールです。
3.遺言を代わりに実行する「遺言執行者」を指定しておく:ステップ3。
おひとり様の遺贈において、これが一番大切です。あなたが亡くなった後、銀行へ行って口座を解約し、実際に団体へお金を振り込む「実務」を行う人(遺言執行者:いごんしっこうしゃ)を遺言書の中で必ず指名しておいてください。身寄りのないあなたに代わって、当事務所のような法律の専門家が遺言執行者に就任することで、あなたの想いを確実に現実のものへと動かします。
遺言の「その前」にある、生前の暮らし(QOL)の安心もセットで
元・社会福祉士であり、ケアマネジャーの視点から、おひとり様のみなさまに一番お伝えしたいことがあります。それは、「死んだ後のこと(遺贈)だけを決めても、終活は完成しない」ということです。
「もし明日、自分が倒れて入院したら、誰が手続きをしてくれる?」
「認知症が進んで、銀行でお金がおろせなくなったらどうする?」
こうした「生きていく上でのリアルな不安」を解消して初めて、心から安心してこれからの人生を謳歌(QOLの向上)できます。
当事務所では、遺贈の遺言書作成とセットで、生前の体調不良時にサポートする「見守り契約」や、認知症に備えて財産管理を託す「任意後見契約」、そして亡くなった直後の葬儀や片付けを任せる「死後事務委任契約」を組み合わせた、おひとり様向けの包括的な安心プランをご提案しています。
徳島でのおひとり様の終活・遺贈のご相談は、当事務所へ
おひとり様の終活は、誰にも遠慮することなく「自分の人生の集大成を、自分の好きなようにデザインできる」という素晴らしい側面を持っています。
「身寄りがなく、将来の暮らしや手続きが漠然と不安」
「大切な友人や、応援したい社会活動にお金を役立ててほしい」
そう思ったら、ぜひ一度私にお話をお聞かせください。私は行政書士であると同時に、25年間、福祉の現場でお一人おひとりの生活の現実を見つめ、数々の「おひとり様の旅立ち」を現場の最前線で支えてきた人間です。家庭裁判所の家事調停委員としての経験も活かし、法的な手続きを完璧に整えます。
「堅苦しい先生」ではなく、「何でも話せる徳島のおばちゃん」として、あなたのこれまでの歩みと、これからの安心、そして未来へ繋ぎたい大切な想いに、トコトン寄り添って伴走いたします。どうぞ安心してお気軽にお頼りくださいね。
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