34.介護施設の選び方。特養、老健、サ高住の違いと費用感を福祉のプロが解説

医療や介護の現場で25年間、多くのシニア世代とそのご家族の「リアルな暮らしと人生の選択」に寄り添ってきた清水智子行政書士事務所が、親の施設探しを始めるときに誰もが最初に突き当たる壁「特養・老健・サ高住の違いとリアルな費用感」について、わかりやすく解説します。

「親の介護が自宅では限界だから施設に入れたいけれど、種類が多すぎて何が違うのかわからない」

「年金の範囲内で入れる施設はある?追加でどのくらいお金がかかるの?」

福祉の現場でケアマネジャー(主任介護支援専門員)や社会福祉士として、何百件もの施設入所の手続きや相談に関わってきたからこそ言える、「パンフレットの数字だけでは見えない、ご本人の状態と予算に合わせた正しい施設の選び方」をお伝えします。

押さえておくべき「3つの施設」の違いと役割

シニア向けの住まいにはたくさんの種類がありますが、まずは選択肢の中心となる代表的な3つの施設(特養・老健・サ高住)の役割を正しく整理しましょう。

① 特養(特別養護老人ホーム):【公的】終の棲家となる「ついの住処」

  • どんな場所?: 原則として要介護3以上の高齢者が入る、公的な介護保険施設です。
  • 特徴: 食事や入浴、排泄の介助など、24時間体制で手厚い生活介護が受けられます。介護度が重くなっても、あるいは認知症が進行しても、基本的には最期までずっと暮らし続けることができる(看取り対応も多い)ため、最も人気があります。

② 老健(介護老人保健施設):【公的】自宅に戻るための「リハビリ病院と施設の中間」

  • どんな場所?: 病院を退院した後など、「いきなり自宅に戻るのは不安だから、リハビリをして心身の機能を回復させたい」という方のための公的施設です。要介護1以上から入所できます。
  • 特徴: 理学療法士などの専門職による手厚いリハビリや、医師・看護師による医療ケアを受けられます。ただし、ここは「ずっと暮らす場所」ではなく、原則3ヶ月程度での自宅復帰を目指す期間限定の場所です。終の棲家には選べない点に注意が必要です。

③ サ高住(サービス付き高齢者向け住宅):【民間】バリアフリーの「シニア向け賃貸マンション」

  • どんな場所?: 原則として自立(介護不要)から要介護の軽度の方までが暮らす、民間の賃貸住宅です。
  • 特徴: 基本は「自由度の高い一人暮らし」です。一般的なマンションと違い、館内がバリアフリーで、日中は専門スタッフによる「安否確認」と「生活相談」が義務付けられています。介護が必要になった場合は、自宅にいる時と同じように外部のヘルパーやデイサービスを個別に契約して利用します。(※最近は24時間介護スタッフが常駐する「介護型」のサ高住も増えています)

3大施設の「初期費用」と「月額費用」のリアルな相場

ご家族のこれからの資金計画に直結する、それぞれの費用感を比較表にまとめました。

施設の種類入居一時金(初期費用)月額費用の目安(総額)医療・リハビリ体制
特養(特別養護老人ホーム)0円(不要)約6万〜15万円看護師日中常駐
(医療ケアは限定的)
老健(介護老人保健施設)0円(不要)約8万〜15万円医師常駐・手厚いリハビリ
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)約10万〜数十万円
(一般的な敷金と同等)
約10万〜20万円以上
(※介護費や光熱費は別途)
外部の専門家と連携
(施設により異なる)

💡 福祉のプロが教える「お金の裏ワザと落とし穴」

  • 特養・老健は「非課税世帯」ならさらに安くなる:公的施設である特養と老健には、住民税非課税世帯などを対象とした「補足給付(居住費・食費の減額制度)」があります。この制度の対象になると、月額費用が5万〜7万円程度まで下がるケースもあり、親御様の基礎年金の範囲内で無理なく賄うことが可能になります。
  • サ高住は「介護度が重くなると費用が跳ね上がる」危険:サ高住の月額費用(見かけの金額)には、個別の介護サービス代が含まれていません。そのため、入居後に認知症が進んだり寝たきりになったりして、ヘルパーや訪問看護の利用回数が限界まで増えると、外部の介護保険利用料が上限(限度額)を超え、毎月の総支払額が25万円、30万円と急激に高くなってしまうケースがあります。将来の介護度を見越した事前のシミュレーションが不可欠です。

失敗しないための「施設選び4つのステップ」

親の施設探しを急に始めると、慌てて間違った契約をしてしまいがちです。以下のステップ(ロードマップ)に沿って、専門家を巻き込みながら冷静に進めていきましょう。

1.現在の「正確な要介護度」と「月予算」の算出:ステップ1。

まずは親御様の介護認定のステージ(要介護いくつなのか)を確認し、同時に「親自身の年金と預貯金だけで、毎月いくらまでなら一生涯払い続けられるか」の予算の限界線を明確にします。子どもの財布から補填し続ける計画は、共倒れのリスクがあるため厳禁です。

2.担当ケアマネジャーへの「本音の相談」とリストアップ:ステップ2。

信頼できるケアマネジャーに「特養を視野に入れたい」「予算はこれくらい」と本音を伝えます。ケアマネジャーは地域の施設の特徴や空き状況、評判を熟知しているため、条件に合う施設を的確に数箇所リストアップしてくれます。

3.必ず「複数の施設」を実際に見学・体験する:ステップ3。

資料だけで決めるのは絶対にNGです。必ず現地へ足を運び、「館内のニオイ」「スタッフが笑顔で挨拶しているか」「入居者たちの表情が明るいか」を五感で確かめます。可能であれば、ショートステイ(短期入所)などを利用して、本人の肌に合うかを1回試してみるのが最も確実です。

4.待機期間を見越して「複数同時に申し込む」:ステップ4。

特に特養は費用が安く人気があるため、申し込んでから入所できるまでに数ヶ月〜数年かかる「入所待ち」のケースが一般的です。そのため、1箇所だけに絞らず、ケアマネジャーと相談しながら、本命の特養と、繋ぎとして利用できる老健やサ高住などを複数同時に申し込んで網を張っておくことが、緊急時の最大の防衛策になります。

法律と福祉をワンストップで繋ぐ、清水智子行政書士事務所ならではの強み

親御様の施設を探し、入所の契約を進めるというタイミングは、単なる「住まいの引っ越し手続き(福祉の領域)」だけでは終わりません。その背景には、「施設費用を捻出するために、誰も住まなくなる実家(空き家)を売却したい」「認知症が進んで本人が契約できなくなる前に口座凍結対策(任意後見や家族信託)をしたい」「万が一の時のための遺言書を書いておきたい」といった『法律の課題』が必ず100%セットで発生するからです。

介護の窓口(ケアマネジャー)に不動産や後見人の相談をしても「それは専門外です」と言われ、弁護士や一般の行政書士に施設の選び方や介護保険の相談をしても「それは役所やケアマネに聞いてください」とタライ回しにされてしまうのが、今の縦割り制度の最大の弱点です。

当事務所は、法律の専門家(特定行政書士)としての確実な法務実務と、介護の専門家(指定居宅介護支援事業所ソーシャルサポート清水)としてのケアプラン作成が完全に一箇所で同時に解決できる、徳島でも極めて珍しいワンストップ環境を整えています。

「親の施設探しの相談と一緒に、留守になる実家を将来子どもがスムーズに売却できるような『家族信託』の準備も急ぎたい」

「施設への入所契約の手続きと、将来口座がロックされないための『任意後見』の書類作成を丸ごと任せたい」

そう思ったら、どうぞ他の窓口へハシゴする前に、まずは私にお話をお聞かせください。

25年間、生活の現場の最前線でみなさまと一緒に汗をかき、自身でも約50件の成年後見人を務めて施設入所の手続きをこなしてきた「街の保健室の先生」として、そして「何でも話せる徳島のおばちゃん」として、あなたのご家族が安心して笑顔でこれからの生活を送れるよう、トコトン寄り添って伴走いたします。どうぞ安心してお気軽にお頼りくださいね。

  • 初回相談無料(もやもやした不安や施設選びの迷いも、そのままお聞かせください)
  • ご自宅や病院、介護施設への出張相談も喜んで対応いたします。

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